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マイクロ水車の第一回実証試験報告

2016/3/31 15:16

マイクロ水車の初めての実証実験を行いました。

河川は滋賀県の守山地先の農業用水路です。農繁期には野洲川ダムより放流される農業用水が流れるのですが、

当日は3月のため計測で0.24㎥/sec程度の水量でした。

 

 

 

 

 

 

川幅2.4m 水深25㎝ 流速 0.4m/sec

水車はユニック車にて現地まで輸送し河川に仮設置しました。

設置した状態で、無負荷の回転数(Nrpm)と静止トルク(N/kgf・m)を計測

結果

無負荷回転数 N0= 41 rpm

静止トルク T0=0.66kgf・m(0.5mのバーで測定して1.32kgf)

測定結果より、発電回転数 Nrpm=41÷2=20.5rpm 発電トルク Tkgf・m=0.66kgf・m÷2=0.33kgf・m

となり、発電容量は Pkw=(Nrpm x Tkgf・m)÷973 = 0.007  7w となりました。

本日の水量から、発電可能な理論値Pkwは Pkw = 9.8 x Q㎥(流量) x H(落差) x 0.7(効率) より

Pkw = 9.8 x 0.24㎥ x 0.5m x 0.7 = 823 w となります。

今回のテスト結果を踏まえ問題点を協議した結果、

1. 現在の羽根の幅は小さく、羽根と羽根の間から水がすり抜けてしまい、ロスが生まれている。

  →水の出口を塞ぐ形の羽根形状とし、水のエネルギーを100%羽根に当てるようにする。

2. 水車向かって左のケースと羽根の隙間5㎝(ゴミのすり抜け用)を水がすり抜けている。

 →入口にガイドを作って水が羽根の方向を向くようにする。

3. 発電能力は水量と落差によるので、平坦な水路でより有効な落差を稼げる構造にする。

 →人工的に堰を設けて水車の羽根の高さ(50㎝)全体にまで水位が上がるようにし、水下部分では逆に水位が

   下がるように、水車を川底から浮かせる工夫をする。

上記1~3の改良を行い、4月14日に再度実証試験を行うこととした。

動画